「コロナ禍の医療現場」からの警鐘と提言
|
内容紹介
なぜPCR検査数が増えないのか? なぜ保健所は減ってしまったのか? なぜすぐに病床数を増やせないのか? 勤務医として約20年間、医療危機を訴えてきた本田宏が、新型コロナ禍で崩壊の危機に瀕する日本医療の、根本にある問題を解き明かす。医療や福祉の予算を抑制する「医療費亡国論」の呪縛を解き、日本を安心して生きられる社会にするために欠かせない1冊。コロナ禍の医療従事者が訴える「医療崩壊」の実態も取材。今こそ、日本の医療・福祉のあり方を考え直してみませんか?
- はじめに 新型コロナ禍で可視化された日本医療の貧困
- 序章 医療崩壊のツケを国民が払わされる
- 第1章 ルポ 新型コロナで崩壊していく医療現場
- 第2章 繰り返されてきた医療崩壊
- 第3章 医師を追い込み、患者を危険にさらす「医師の過酷な働き方」
- 第4章 「日本の少ない医療費が患者を、医師を苦しめる」
- 第5章 切り捨てられる地域医療と患者たち
- 第6章 公立・公的病院の独法化で起きること
- 第7章 医療再生のための提言
- 第1部 医療関係者からの提言
- 第2部 医療・福祉を削減するこれまでの大きな流れを変えるために
プロフィール
本田宏
1954年福島県郡山市生まれ。医師(外科医)。1979年弘前大学医学部卒業後、同大学第一外科入局。東京女子医大腎臓病総合医療センター外科を経て、1989年埼玉県済生会栗橋病院外科部長に。2001年同病院副院長を経て、前埼玉県済生会栗橋病院院長補佐。NPO法人医療制度研究会副理事長。医療現場での経験から長年、医師不足や医療費抑制の問題を訴えてきた。著書に『本当の医療崩壊はこれからやってくる!』(2015年洋泉社刊)、『高齢期社会保障改革を読み解く』(共著、2017年自治体研究社刊)、『Dr.本田の社会保障切り捨て日本への処方せん』(2018年自治体研究社刊)など。
和田秀子
一般社団法人ままれぼ出版局代表。出版社やWeb制作会社を経て2010年よりフリーランスライターに。以後、人物ルポや、移民労働問題・食・基地問題・原発事故・医療などの問題を中心に取材を重ね、週刊誌などで執筆。2019年に「一般社団法人ままれぼ出版局」を起ち上げ、被ばく問題などを扱う雑誌やブックレットを発刊している。