コロナ治療最前線の現場から見た、患者放棄と政治の無策の実態。医療現場から見た、後世に残すべき記録として、コロナ対策の検証資料として必読の1冊です。
倉持医師は新型コロナ禍のさなか、患者が自宅に放置される状況に、「国民が等しく、いつでもどこでも医療を受けられるはずの国民皆保険制度を崩壊させる政治でいいのか」と、マスメディアやSNSで訴えながらコロナ治療に奔走してきました。患者が自宅で次々に亡くなっていく状況を憂い、『Nスタ』(TBS系)で菅前首相、小池東京都知事に辞任勧告してツイッターのトレンド1位になった、コロナで最も注目される医師です。『倉持仁の「コロナ戦記」』は初の著書になります。
第5波までの1年半、倉持先生は薬や医療物資がなくなるなか、PCR検査センターを開設。突貫工事でコロナ病床を建設し、260例の患者を救っていく様子はまさに戦場さながらでした。
早期診断、早期治療で治せるはずの新型コロナでなぜ1万7千人以上の国民が亡くなったのか。日本の医療や政治のあり方を考え直し、同じ過ちを繰り返さないための貴重なドキュメントです。 話題になった著者のツイッターを紹介しつつ、無策の政府に代わって患者のために奔走した理由を生い立ちから明らかにします。
著者プロフィール
1972年栃木県宇都宮市生まれ。宇都宮高校を経て東京医科歯科大学、同大学院卒業。 東京医科歯科大学医学部付属病院呼吸器内科などを経て、2015年9月インターパーク倉持呼吸器内科クリニック院長。2020年5月民間検査会社にPCR検査委託開始。同年6月東京医科歯科大学との共同研究によりコロナウイルス抗体検査。同年8月コロナ発熱外来サポートデスク、9月コロナ感染者フォローアップ外来を開始、11月国立遺伝学研究所川上先浩一生と研究協力を開始。21年PCRセンター宇都宮稼動。2月コロナ入院病床開設。8月コロナ外来病床開設。9月コロナ重症病床開設。